インプラント手術後に注意すべきこと
インプラント治療では、必ず外科手術を行います。人工歯根であるインプラント体を顎の骨に埋め込む必要があるからです。そんなインプラント体の埋入処置は、それほど大掛かりな外科手術ではありませんが、いくつか注意すべき点があります。今回はインプラント手術で注意すべき点について、術後を中心に詳しく解説します。
痛みや腫れについて
インプラント手術は、顎の骨に穴を開けて、チタン製の人工歯根を埋め込む処置です。歯茎の切開も伴うことから、術後の痛み・腫れは少なからず生じますので、その点はご注意ください。ただ、インプラント手術は最小限の侵襲を心がけますし、術後には痛み止めや腫れ止めを処方しますので、我慢できないほどの症状が現れることはまずありません。処方薬を適切な方法で服用すれば、術後の症状を最小限に抑えられます。
インプラント手術後の注意すべき症状
インプラント手術後に、以下に挙げるような症状が認められたら、すぐにかかりつけ医に連絡しましょう。何らかの問題が生じている可能性があります。
・痛み止めを飲んでも痛みが軽減されない
・処方薬を飲んでから湿疹や下痢の症状が現れた
・下唇にしびれや麻痺が生じている
・鼻から血や膿が出てくる
痛み止めが効かない場合は、お薬が合っていない可能性があります。処方薬を飲んでから湿疹や下痢の症状が現れる場合も同じです。下唇やその周囲にしびれや麻痺が生じている場合は、術中に神経を損傷した可能性が考えられます。いずれにせよ、早急に対処する必要があります。
インプラント手術後の過ごし方
インプラント手術を行った後は、生活面で以下の点にご注意ください。
・飲酒は1週間程度控える
・手術以降、タバコは禁煙・節煙するのが望ましい
・湯船への入浴は2~3日控える
・硬いもの、熱いもの、辛いものは2~3日控える
・手術後2~3週間は歯磨きをやさしく行う
インプラント手術は、通常の外科処置同様、数日間の安静が求められます。患部に刺激が加わらないような生活を心がけましょう。ただし、慎重になり過ぎて口腔ケアが疎かになるのは逆効果です。口腔衛生状態が悪くなると、術後の感染リスクが上昇するため要注意です。患部に配慮した上で、やさしく丁寧に歯磨きしましょう。
喫煙による悪影響
タバコの煙が与える歯周組織への悪影響は極めて大きいです。手術後の傷の治りを妨げたり、感染症のリスクを大きく上昇させたりするからです。インプラント周囲炎のリスクも引き上げることから、出来れば術前から禁煙するのが望ましいです。
まとめ
このように、インプラント手術後には日常生活で注意すべき点が多々あります。薬の服用や口腔ケアの方法、食生活に問題があると、深刻なトラブルへと発展しかねないため要注意です。そんなインプラント手術についてさらに詳しく知りたい方は、お気軽に当院までご相談ください。