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インプラントの治療計画の内容について

医学的な治療を行う際には、治療計画が重要となります。それはインプラント治療も例外ではありません。とりわけインプラント治療には、人工歯根を埋入する外科手術を伴うことから、治療計画は慎重に立案する必要があります。今回はそんなインプラントの治療計画の内容についてわかりやすく解説します。

歯科用CTによる精密検査が重要となります

インプラントの治療計画を立案する上で、歯科用CTによる精密検査は欠かせません。なぜなら、一般的なレントゲン撮影では、二次元的な情報しか得られないからです。もちろん、インプラント治療でもレントゲン撮影を行うのですが、決め手となるのはやはりCT撮影によって得られる三次元的な画像です。

人工歯根を埋める角度・深さを見極められる

当然ですが顎の骨にはスペースに限りがあります。そこにチタン製のネジを埋めるのですから、顎骨から逸脱しないよう配慮しなければなりません。そんな正確な情報は、平面的なレントゲン撮影からは得られませんよね。歯科用CTによって得られた立体的な画像をもとに、人工歯根を埋める角度や深さを精密に判断していきます。

抜歯する歯・埋入するインプラントの本数の決定

治療計画には、抜歯する歯や埋入するインプラントの本数も含まれます。虫歯が重症化して、歯根だけになった歯は細菌の温床ともなるため、抜いた方が良いといます。また、上部構造を支えるインプラントの本数は、ケースによって異なるため、この点も治療計画の段階で具体的に検討する必要があります。

虫歯・歯周病の治療などの前処置

今現在、虫歯や歯周病がある場合は、それらの治療を優先します。とくに歯茎や歯槽骨の状態は、インプラント治療の成否を左右する重要な要素なので、歯周病の状態は安定化させておくことが大切です。

インプラント手術の種類について

インプラント手術は、1回法と2回法の2つに大きく分けられます。一般的には2回法が採用されるのですが、ケースによっては1回の手術で済む1回法を選択できることもあります。これもまた治療計画に盛り込まれます。ちなみに2回法は、1回目の手術で人工歯根を埋入し、2回目の手術で連結装置であるアバットメントを装着します。治療にかかる期間は治療部位によって異なり、下顎の場合は顎の骨がしっかりしているので1回目の手術から3ヶ月程度で2回目の手術を実施できます。上顎の場合は、6ヶ月程度の治癒期間を設ける必要があります。

上部構造の作製・装着

治療計画には、最終的な被せ物である上部構造の作製および装着についても盛り込まれています。アバットメントの装着が完了し、歯茎の状態も安定したら型取りを行います。それを元にセラミック製の被せ物を作ります。

治療計画は変更されることもある?

治療計画書はあくまで「計画」なので、治療の進み具合によっては、変更されることもあります。例えば、治療期間中に歯周病を発症してしまうと、手術等を延期しなければならなくなるため要注意です。インプラント治療を計画通りに進めるためにも、口腔ケアはしっかり行うようにしましょう。

まとめ

このように、インプラントの治療計画というのは、一般の歯科治療と異なる点が多々あります。治療期間も比較的長いため、計画が変更される可能性がある点もしっかり理解しておきましょう。

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