インプラント各メーカーの比較と当院での使用例について

2022年1月25日 (火)

インプラントは、いろいろなメーカーがそれぞれのシステムを開発・提供しており、特色や強みなども各々で異なります。そこで今回は代表的なインプラントメーカーについて、当院での使用例もあわせてご紹介します。

デンツプライシロナ

デンツプライシロナは日本の企業で、さまざまな歯科用製品を提供しています。とくにインプラント分野には力を入れており、「プラットフォームスイッチング」というシステムの有用性が高いです。

◎プラットフォームスイッチングとは？

プラットフォームスイッチングとは、人工歯根であるフィクスチャーとアバットメントの接合部が円錐形になっている構造で、骨との結合や寿命の延伸に大きく寄与します。というのも上部構造の立ち上がりの部分がくびれていると、インプラントのトップにより多くの骨をのせることが可能となるのです。また、細菌の温床なりにくくなるため、インプラント周囲炎の予防にも貢献します。ちなみに、このプラットフォームスイッチングは、インプラントの機能性・審美性を維持する上で重要となる「ティッシュケアコンセプト」の1構成要素となっています。

ジンマー・バイオメット

ジンマー・バイオメット・デンタルは、アメリカに本社がある筋骨格系ヘルスケアのリーディングカンパニーです。インプラント分野においても有名で、世界4大インプラントの1つに数えられます。ジンマー社のインプラントの特徴としては、「HAコーティング」という手法が第一に挙げられます。歯の主な構成成分であ「ハイドロキシアパタイト（HA）」でフィクスチャーをコーティングすることで、骨との結合を促進できます。チタンと顎骨が結合する「オッセオインテグレーション」は、インプラント治療を成功させる上で最も重要な要素であり、それを促進できる技術は非常に有用であるといえます。当院では、抜歯即時埋入や上顎洞に触れるようなケースで使用することが多いです。

ストローマン

ストローマンは、最も歴史が長いインプラントメーカーのひとつで、こちらも世界4大インプラントに数えられます。治療効果や治療の精度、安全性は世界からの折り紙つきです。ストローマンのインプラントシステムは、サージカルガイドを用いたガイデッドサージェリーにも対応しております。品質の高さ、確実性の高さを求めるのであれば、ストローマン社のインプラントがおすすめといえます。

ケースによって適したシステムが変わる？

ここまで各メーカーのインプラントについて簡単に触れてきましたが、最適といえるシステムはケースによって変わってきます。すべてにおいて最大の効果を発揮できる万能なシステムは存在しないので、まずはカウンセリングと精密な検査を受けることが大切です。その上で、患者さまそれぞれに最善といえるシステム・治療法を模索していきましょう。インプラント治療に精通した関デンタルオフィスなら、そのお手伝いができます。