インプラントとブリッジで迷っている人へ
虫歯の重症化や外傷などで、歯を1~2本失った場合には、インプラントとブリッジで迷うことかと思います。保険が適用され、外科手術が不要なブリッジなら、気軽に選択できますが、長い目で見るとインプラントの方が適しているようにも思えます。そこで今回は、インプラントとブリッジで迷っている人に向けて、それぞれのメリットとデメリットを比較しながらお伝えしたいと思います。
「とりあえずブリッジ」という考えは良くない?
複数の治療法で迷った時、とりあえず安くてすぐに受けられる術式を選択するのは、決して悪いことではありません。一般的な病気もまずは薬物療法から始めて、それでもだめなら外科手術を実施するような流れになりますよね。それは「後戻りできる治療」から始めるのが医療における定石となっているからです。それなら「とりあえずブリッジ」でも良いのでは?と思われるかもしれませんが、ここでひとつ強調しておきたいポイントがあります。それはブリッジに伴うリスク・デメリットです。
ブリッジは後戻りできない治療
ブリッジは、基本的に後戻りすることができない治療法です。なぜなら、ブリッジという補綴装置を装着するために、少なくとも2本の健康な歯を大きく削らなければならないからです。歯の切削量がどのくらいになるかは、通常の被せ物治療をイメージしていただくとわかりやすいかと思います。ブリッジも被せ物治療の一種といっても間違いではなく、大きな人工歯を装着するためにかなりの歯質を削ります。
ブリッジの寿命はどのくらい?
保険診療で装着したブリッジは、7~8年程度持つと言われています。入れ歯と比較するとかなり長持ちしますが、10年も経たないうちに再治療が必要となるのであれば、その後が不安ですよね。新しい装置を作るにしても、また歯質を削らなければならないため、歯の寿命はどんどん縮まっていきます。
インプラントは後戻りできる治療?
インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込むことで、人工歯の土台を獲得できます。ブリッジのように残った歯を大きく削る必要がないのです。仮にインプラントがダメになったとしても、顎から撤去することでその他の治療法へと問題なく切り替えられます。そういう観点においてインプラントは、後戻りできる治療法といえるでしょう。
インプラントの寿命はどのくらい?
インプラントの寿命はケースによって大きく変わりますが、顎の骨が正常で手術も適切な方法で実施されているのであれば、10年以上持ちます。治療後のメンテナンスを欠かさずに受け、セルフケアを徹底すれば15年、20年使い続けることも難しくはありません。つまり、再治療の必要性が低いという点においても、インプラントはブリッジより優れているといえるのです。
インプラントできないケースもある
インプラントは、仮に失敗したとしても残った歯に与えるダメージはほぼありません。寿命が長く、見た目や噛み心地も天然歯に近い状態まで回復できますが、顎の骨の状態が悪かったり、重篤な全身状態にかかっていたりすると適応できない場合もあります。そうしたケースでは、ブリッジが第一選択となることでしょう。ブリッジは顎の骨の状態や全身の健康に左右されないという点において、インプラントよりも優れているといえます。
まとめ
今回は、インプラントとブリッジで迷っている人に向けて、治療選択の参考材料となる情報を提供いたしました。失った歯の治療法を迷っている人は、お気軽に関デンタルオフィスまでご相談ください。当院は、インプラント・ブリッジ・入れ歯のすべてに対応している歯医者さんです。