インプラント治療から20年後はどうなってる？
インプラントは長持ちする装置として有名ですが、実際にどのくらいの寿命があるのかご存知でしょうか？インプラントに関心のある方なら「インプラントの10年生存率」というデータについて、一度は耳にしたことがあるかと思います。インプラントを埋め込んでから10年経過しても、90％以上のケースで問題なく機能し続けていたという統計です。
インプラントにはそうしたデータによる裏付けや「10年保証」というサービスも存在していることから、少なくとも10年は持つだろうというイメージをお持ちの方がほとんどではないでしょうか。そこで気になるのが20年後のインプラントです。インプラント手術から20年後のデータというのはあまり見聞きすることがありませんよね。今回はそんな「20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査」の結果をご紹介します。
20年以上経過したインプラントはどうなった？
今回ご紹介するのは、日本口腔インプラント学会倫理審査委員会から承認を得て、九州インプラント研究会が実施した調査研究です。詳細について知りたい方は、「20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査」のページをご覧ください。
78％が「特に問題ない」と回答
この調査研究の結果で、皆さんが最も知りたいのは、20年以上経過したインプラントの生存率ですよね。アンケートに回答したのは509名で、そのうちの78％が20年以上経過してもインプラントに大きな問題を感じていないと回答しました。ちなみに、アンケートに回答した人の約90％は、60～80歳代を占めています。つまり、40～60歳代でインプラント治療を受けたと人のほとんどは、20年以上経過した今でも不自由なくインプラントが使えていると答えたのです。これはとても有益なデータといえるでしょう。
インプラントを除去したのは14％
このアンケートに回答した人の中で、インプラントを除去した経験があると答えた人は全体の14％にとどまっています。そのうちの33％は再度インプラント治療を受けたようです。インプラントというのは、一般的に10～15年で寿命を迎えるものと考えられているため、この調査結果に驚かれた方も多いのではないでしょうか。インプラントは、治療後のケアとメンテナンスを当たり前のように行っていけば、20年以上持たせることも何ら難しくはないのです。とくに80歳代になっても問題なくインプラントを使い続けている方がたくさんいらっしゃる点は、大きな励みになりますよね。
インプラントは一生涯、使える？
このアンケート調査の結果は、インプラントを一生涯使い続けることも難しくはないということを教えてくれます。日本人の寿命は年々伸びており、90～100歳代まで元気に暮らすことができる人も増えてくるでしょう。それでもきっとインプラントなら、私たちの噛む力を一生涯、支え続けてくれるはずです。もちろん、そのためには日々のセルフケアや定期的なプロフェッショナルケアを欠かすことはできません。今現在、インプラント治療を検討中の方は、その点も踏まえた上で、失った歯の治療法について真剣に考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、インプラント治療から20年後にどうなっているのかについて、実際の調査研究の結果を参照しながら解説しました。インプラントは適切に扱っていれば、10年後はもちろんのこと、20年後も問題なく使い続けることが十分な装置です。そんなインプラント治療に関心のある方は、いつでもお気軽に関デンタルオフィスまでご相談ください。
