インプラントのメンテナンスは違う歯医者でも受けられる?
インプラントは、入れ歯やブリッジよりも寿命が長い装置といえます。とくに保険診療の入れ歯やブリッジと比較した場合は、インプラントの長い寿命が際立つことでしょう。それ自体はとても良いことなのですが、インプラントには治療後のメンテナンスが欠かせない点を忘れてはいけません。
例えばインプラントが20年、30年と長持ちした場合は、数十年に渡ってメンテナンスを受け続ける必要性が出てくるのです。その間、引っ越しをしたらどうなるのかは、インプラント治療を受けた方であれば誰もが気になるところです。今回はそんなインプラントのメンテナンスを違う歯医者で受けることができるのかどうかについて、関デンタルオフィスがわかりやすく解説をします。
インプラントのメンテナンスは他院でも受けられます
はじめに結論からお伝えすると、インプラントのメンテナンスは治療を受けた歯科医院以外でも受けることが可能です。治療後、別の地域に引っ越しをした場合でもメンテナンスを継続することはできるのです。ただし、いくつかの注意点があります。
他院でメンテナンスを受ける際の注意点
転勤などの理由で、インプラント治療後に引っ越しすることはよくあります。その際、必要となるのが転居先でメンテナンスを受ける歯科医院を探すことです。歯列矯正の転院とは異なり、インプラントの場合はもうすでに治療が終わっているので、大きな苦労をすることはないかと思われますが、以下の点に注意する必要があります。
注意点1:インプラント保証が受けられなくなる
メジャーなインプラントには、5年保証や10年保証がついています。これはインプラント治療を受けてから5年以内、あるいは10年以内にトラブルが起きた場合、一定の条件を満たした上で保証が受けられるサービスです。もし仮に転勤などの理由で引っ越しをして、他院でメンテナンスを受けるようになった場合は、基本的にインプラント保証が受けられなくなるものとお考えください。これは転院によって、トラブルの責任の所在が不明確となってしまうためです。転院先が同じグループの歯科医院で、同様のインプラントシステムに対応しているようなケースでは、例外的に保証が受けられることもありますので、そこは転院前に確認しておくことをおすすめします。
注意点2:メンテナンスの質にも違いがある
メンテナンスというと、歯科医師であれば誰でも行えるような簡単な診療に感じるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。インプラントの不具合を早期に発見したり、装置に起こったトラブルを適切に対処したりするには、相応の知識と技術、経験が必要となります。ですから、同じメーカーのインプラントに対応しているという理由だけで、転院先を決めるのは賢明ではありません。
引っ越しを機にメンテナンスをやめる人がいる?
インプラントが順調に機能していると、メンテナンスを受ける必要性を感じにくくなるかもしれません。引っ越しで通院が困難となればなおさらです。けれどもそれはとても危険なことなので絶対にNGといえます。インプラント治療から5年経過して何ら異常が見られなかったとしても、その後も5年、10年とメンテナンスの受診を続けてください。それがあなたにとって必ず大きなメリットをもたらしてくれることでしょう。
まとめ
今回は、インプラントのメンテナンスを違う歯医者で受けられるのかどうかについて、関デンタルオフィスが解説しました。インプラントのメンテナンスは、違う地域の歯医者でも受けることができますが、インプラント保証が受けられなくなる、歯科医院によってメンテナンスの質に差が見られるなどの注意点があります。また、同じメーカーのインプラントに対応していなければ、基本的にメンテナンスを引き継いでもらうことはできませんので、その点は事前に理解しておきましょう。